入学方法は?

専門学校といっても、学ぶ分野や学科、都道府県によって入学選考や募集の方法はさまざまです。一般入試や推薦入試のほか、学校独自の特待生制度を設けている専門学校も多くあります。
ここでは、専門学校の入試の種類を5つご紹介します。

入試の種類と違いを知ろう

一般入試

一般入試は書類選考や学科試験、面接試験などが課されることが一般的です。とはいえ、専門学校ごとに重視するポイントは異なり、書類選考だけで合否を決定する学校もあれば、大学入試のように筆記による学科試験を設けている学校もあります。
例えば、国家資格を目指す医療・看護の専門学校では、生物や化学、数Iのように入学した後も学びが必要な教科を学科試験の出題範囲に含んでいます。

また、適性を見るために実技試験を設けている専門学校もあり、例えば建築や美術系の専門学校ならデッサン、保育・幼児教育系ならピアノ、スポーツ系なら体力測定といった項目が挙げられます。
学ぶ分野が同じでも、専門学校によって入試内容には差があります。そのため、志望する専門学校および学科の入試内容を確認し、早くから対策を行うことが大切です。
なお、一般入試は併願が認められているため、志望校が複数ある場合に適しています。(※一部認めていない学校もあります。)専門学校、学科ごとに出願期間の締め切りが異なるので、志望校の出願期間と試験日程を確認しておきましょう。

推薦入試

専門学校の推薦入試は、主に「学校推薦制」と「自己推薦制」の2種類です。
学校推薦は、“高校の推薦状”を必要とする入試方法です。高校の成績が重要視されるほか、出席日数も一定以上でなければ推薦状をもらえません。
学校推薦には、高校が推薦を希望する生徒を募る「公募推薦」と、専門学校が指定した高校のみが応募対象となる「指定校推薦」があります。推薦の場合、書類選考で合否が決定することが多いのですが、専門学校によっては面接、作文(小論文)、実技試験などが課される場合もあるため、事前に対策をしましょう。

自己推薦は、“自分で自分を推薦する”入試方法です。出願条件となる高校の成績は学校推薦よりも低めに設定されていますが、その反面、面接が重視されます。面接では志願者の意欲や能力、人となりが評価対象になるため、志望動機はもちろん高校生活で得た経験や実績も伝えましょう。生徒会や委員会、部活動、ボランティアなどの学校内外での取り組み、取得資格、受賞歴など、自分の強みを面接官にしっかりとアピールすることが大切です。

なお、学校推薦も自己推薦も、基本的には専願制(一校のみに絞る出願方法)です。合格した場合、その専門学校に進学することが前提になっているため、進学を希望する専門学校の校風や環境、授業カリキュラムなどが自分に合うかを考慮した上で推薦を受けましょう。

AO入試

AO入試のAOとは、「アドミッションズ・オフィス(admissions office)」の略。学力だけでは判断できない適性や人間性、個性、学ぶ意欲などを評価するため学力や成績は問われず、高校からの推薦も不要です。専門学校によっては学科試験を実施しないところもあります。あくまでも専門学校が求める学生像に合っているかが問われるので、希望する専門学校の出願条件を満たせばAO入試にエントリーすることが可能です。

AO入試では、「エントリーシート」と呼ばれる志望理由書をもとに書類審査が行われます。また、作文や小論文の作成、面接などで合否を判断します。志望動機や入学後の目標、どのような学びを深めたいかなど、志願者の今後の意欲や熱意を踏まえて合否を精査するため、入学を希望する専門学校の「アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)」を把握した上で自分のアピールポイントをまとめましょう。

出願条件として、オープンキャンパスの参加や事前面談が設けられていることも少なくありません。学生は学校の雰囲気や授業内容を把握でき、専門学校は学生の意欲を確認できるため、入学後のミスマッチが起きにくいというメリットがあります。オープンキャンパスの場でAO入試にエントリーできるケースもありますが、焦りは禁物です。推薦入試と同様にAO入試も専願制の場合は多いため、さまざまなオープンキャンパスに参加し、志望校を明確に決めてから出願しましょう。

特待生入試

特待生入試は、成績と人柄を総合的に評価し、優秀だと認めた学生に対して学費を減免するという入試制度です。減免の内容は専門学校ごとで異なりますが、一般的には入学金や授業料が全額または一部免除されます。このほか、学校内で特待生をランク分けし、減免額に差をつけるケースもあります。

特待生入試の選考方法には、書類審査、適性試験、学科試験、一般常識、面接などがありますが、こちらも専門学校によって異なります。また出願条件にも違いがあり、高校の成績や出席日数の提出を求められるケースもあるため、ホームページをチェックしたり資料請求をしたりして、学校案内や募集要項、出願条件などを確認しておきましょう。

なお、特待生入試を実施していない専門学校でも、入学選考時に希望すれば特待生として奨学金を給付してもらえる可能性があります。一般入試や推薦入試などで合格した場合でも特待生の申請ができるのかを、希望する専門学校に聞いてみましょう。

社会人入試

社会人入試は社会人経験のある方を対象にした入試ですが、専門学校においては必ずしも社会人経験が必要というわけではありません。
専門学校には「高校卒業後、1年以上就業経験がある方」というように、社会人経験を出願条件に掲げている学校もあります。その一方で、「高校既卒者(並びにそれに準ずる者)で現在は社会人の方(アルバイト・パート含む)」「大学、短期大学、専門学校に在籍している方」を対象としている専門学校もあります。中には、中学既卒以上なら受験資格が得られる専門学校もあるため、学科や専攻の出願条件を確認しましょう。

社会人入試の選考方法には、書類審査、適性試験、小論文、一般教養試験、面接などがあり、学校によって実施内容に違いがあります。また、数学や英語などの教科試験が免除される場合もあるため、事前に募集要項や試験内容を確認しておくことが大切です。

願書受付開始はいつから?

願書受付のスケジュール

一般入試の受付は11月前後に始まります。また、推薦入試の願書受付は10月1日ごろから開始され、多くの学校が募集期間を長く設けています。AO入試、特待生入試、社会人入試は、一般入試や推薦入試よりも早く願書を受け付けている場合が多いので、募集要項は早めにチェックしておきましょう。特にAO入試では選考に時間がかかるケースが多いため、早い学校だと6月ごろから受付が始まります。AO入試の開催を3月ごろまで設定している学校もありますが、定員になり次第締め切られることもあるため、入学を希望する専門学校が決まっている場合は早くから出願準備を始めましょう。

さらに、大学・短大を併願する人のために学費の延納や返還に関する制度を設けている学校もあります。所定の手続きを取ることで、大学・短大の合否結果がわかるまで入学手続きを延期できるため、進学先を迷っている方は利用を検討してみましょう。
ただし制度を実施していても、専門学校と大学の入試時期によっては併願が難しいこともあります。併願を希望する方は、専門学校を選ぶ際に制度の利用が可能かどうかを必ず確認してください。

なお、興味のある分野は決まっているが学校がまだ決まっていないという方は、学校のパンフレットをまとめて取り寄せできる「おまかせ資料請求」サービスを利用してみてください。1分野につき最大8校まで取り寄せることが可能なので、複数の専門学校を比較する際に役立ちます。

おまかせ資料請求

希望する学校・学科の募集要項をしっかり確認しよう

専門学校の入試内容は、学校や選択する分野、学科ごとに異なるため、希望する専門学校の入試内容や募集要項は事前に調べておきましょう。また入学後のミスマッチを防ぐためにも、さまざまな専門学校のオープンキャンパスに参加し、学校の雰囲気や授業カリキュラムなどを確認しておくことが大切です。
さらに、志望校の出願方法についても把握しておく必要があります。入学願書は専門学校のパンフレットに同封されていますし、近年ではWeb出願制度を取り入れている専門学校も増えています。希望する専門学校に合わせて、適切な出願方法を選択しましょう。

専門学校に提出する書類は、自分で用意するもの以外に、高校の先生に作成をお願いするものもあります。出願期間に間に合わないということにならないよう、希望する専門学校が決まったら早めに担任の先生に報告することが大切です。困ったこと、悩んでいることがあれば一人で解決しようとせず、高校の先生や専門学校に相談しながら出願準備を進めましょう。